メダカの室内飼育を始めよう!水槽の立ち上げ方と注意点を実際の写真付きで紹介

メダカを飼育することは簡単ですが、意外と難しいのが『水槽の立ち上げ』です。

「必要なものを用意したけど、水槽やろ過フィルターをどの順番で設置するの?」

と、悩んでしまう人は多いです。普段使うことがないものばかりなので、仕方ありません。

そこで今回は、メダカを室内飼育するために知っておきたい、水槽の立ち上げ方と注意点を実際の写真付きでご紹介します。

高橋
メダカはもちろん、熱帯魚、日本淡水魚、海水魚など、幅広い種類の水槽を立ち上げ、魚を飼育してきた経験をもとに解説するので、ぜひ参考にしてみてください。順番に進めるだけで、間近でメダカを観察できる水槽を立ち上げることができます。

メダカの室内飼育を始める!水槽を立ち上げる具体的な手順

メダカ水槽を立ち上げるための器材がそろったら、次は水槽を設置してメダカを飼える状態にするまでの具体的な手順を解説します。

流れは以下の通りです。

  1. 水槽と水槽台の置き場所を決める
  2. 底砂を敷く(省略可)
  3. 水草を植える(省略可)
  4. ろ過フィルターを設置する
  5. 水槽用ヒーターを設置する(省略可)
  6. 水槽に水を入れる
  7. 照明を設置する
  8. 水を循環させて1週間待つ
  9. 水槽にメダカを入れる
  10. 餌やりは翌日にする
  11. 水換えをする

立ち上げる水槽によって工程が変わってくるため、必要なものだけ目を通してみてください。

メダカ水槽を立ち上げるために必要なものやおすすめの製品を知りたい、という場合はこちらの記事を先にご覧ください。

1. 水槽と水槽台の置き場所を決める

初めに水槽と水槽台の置き場所を決めます

設置した水槽は重量があり移動には労力が必要なので、念入りに確認してから判断しましょう。設置場所を選ぶポイントは次の通りです。

  • 水平な場所
  • 耐荷重量に余裕がある
  • 日光が差し込まない
  • エアコンの風が直に当たらない
  • コンセントが近い
  • 水場が近い

置き場所が傾いていたり、凸凹していたりすると不安定で危険です。

水平器を使うと間違いありません。100均でも入手できるので、心配な場合は使ってみてください。

メダカ水槽は大きなものでも60cm程度なので、水槽台を含めても約80kgで床が変形することはありません。

30cm水槽であれば、頑丈な棚やメタルラックに置くこともできます。その場合は耐荷重量を確認してからにしてください。

また、日光が差し込まない場所もポイントです。

「メダカには日光が良いので?」そう思われるかもしれませんが、室内飼育では照明で管理するので問題ありません。

高橋
日光が差し込むとコケの発生や水温の上昇につながるので避けましょう

エアコンの風が直に当たる場所もおすすめしません。水温が急変する原因になります。

忘れがちですが、コンセントが近場にあることを確認しましょう。少なくとも、ろ過フィルターと照明は必要になります。

できれば水場が近いと水換えや掃除の際に便利です。とはいえホースやバケツを使えば水換えできるので、あまり気にする必要はありません。

2. 底砂を敷く(省略可)

水槽や水槽台を置く場所が決まったら水槽に底砂を敷きます。

厚さの目安は次の通り。

  • 水草を植えない場合:23cm
  • 水草を植える場合:4cm

あまり多いと通水性が悪くなり水質の悪化につながるので控えましょう。

バケツに底砂を移して23回洗って、細かいゴミを除去してから水槽に移していきます。

高橋
高いところから一気にザッと入れると水槽の底面が傷付いてしまうので、『砂利スコップ』などを使用して数回に分けて敷いたほうが安全です。

※底砂は必要なものではないので、この工程は省略できます

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3. 水草を植える(省略可)

底砂を敷いたら、次は水草です。

購入した直後は鉛やスポンジが巻いてあるため、外してから植えてください。

水がないと植えにくい場合は、底砂から5cm程水を入れてからにしましょう。水槽に入れる水はカルキ抜きを添加して、魚や水草に有害なカルキを除去してから使います。

植える場所を決めたら、

  1. 底砂軽く掘って水草を植え込む
  2. 底砂を被せる

という順序で水草を植えていきます。

メダカ水槽で登場する機会が多いアナカリスやカボンバは、底砂に埋まる23cm部分の葉を取ってから植えたほうが良いです。

埋まった葉は枯れてしまうので、先に除去しておきましょう

水草を植えるときは少し斜めに角度を付けると抜けにくいです。

流木や石などのレイアウト素材がある場合も、このタイミングで置いてしまってかまいません。

メダカ水槽におすすめの水草と植え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

※水草は必要なものではないので、この工程は省略できます

4. ろ過フィルターを設置する

次にろ過フィルターを設置します。

設置場所はろ過フィルターの種類によって異なります。

  • 上部:水槽の上に置く
  • 外掛け式:水槽の外面に掛ける
  • 投げ込み式:水槽に入れる

構造や設置方法は製品によって大きく異なるので、取扱説明書を確認しながら設置します。

どれも難しいものではないので、心配ありません。

メダカ水槽のろ過フィルターについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

5. 水槽用ヒーターを設置する(省略可)

水槽用ヒーターを設置します。

水槽の上部に設置すると、水が蒸発した際にヒーターが露出して空焚きになってしまう危険があるので、底砂から少し浮かした底部に設置しましょう。

付属しているキスゴムで水槽に貼り付けることで簡単に固定できます。

注意点として、電源を入れるのは水を入れ終わってからにしてください。

空焚きになると火災につながりますし、空焚き防止機能が備わっている製品の場合は内部のヒューズが断線して再使用できなくなる場合があります。

メダカ水槽におすすめの水槽用ヒーターは、こちらの記事で詳しく解説しています。

※水槽用ヒーターは必要なものではないので、この工程は省略できます

6. 水槽に水を入れる

水槽に水を入れていきます。

ホースを使って水道から水を引くと手間がかかりません。このときもカルキ抜きを忘れず添加します。

水場の位置的に難しい場合は、バケツにためて水槽まで運びましょう。

勢いよく入れると底砂が掘れてしまうので、水槽面に伝わらせたり、手で受け止めたりして注いでいきます。

水草が抜けると面倒ですが底砂は後から整えることができるため、ある程度でかまいません。

7. 照明を設置する

フタを置いて照明を設置しましょう。

コンセントに差し込んでスイッチを入れると点灯します。動作に問題ないか確認することも重要です。

8. 水を循環させて1週間待つ

水槽に水がたまりろ過フィルターを稼働して循環していることが確認できたら、魚を入れずそのまま1週間待ちます。

魚を入れずに待つ理由
水をためたばかりの水槽には水をきれいにしてくれるバクテリアが繁殖していないので、餌の食べ残しやフンから発生する有害なアンモニアが亜硝酸塩(まだ有害)、硝酸塩(ほぼ無害)へ分解されません。

アンモニア中毒や亜硝酸中毒の危険もあるうえに水質も不安定なことから、メダカを入れないほうが安全です

なにもしないまま1週間ほど放置すると、万全ではないにしても問題ない程度までバクテリアが増えます。

バクテリアについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

9. 水槽にメダカを入れる

飼育できる環境が整ったら、水槽にメダカを入れます。

そのまま入れてしまうと、水質や温度が急変してメダカが弱ったり、死んだりしてしまうため『水合わせ』が必要です。

水合わせの手順は次のとおりです。

  • メダカを袋ごと30分~1時間ほど水槽に浮かべる
  • 袋からバケツに移す
  • ソフトチューブを使って水槽の水をバケツに少しずつ入れる
  • バケツの水が倍ほどになったら止めて網でメダカを水槽に移す

水合わせは、メダカのいる水に水槽の水を少しずつ入れることで水質の変化に慣れさせる方法です。

水合わせの詳しい方法は、こちらをご覧ください。

10. 餌やりは翌日にする

水槽に入れたばかりのメダカは、警戒して餌を食べないことがほとんどです。

翌日になれば安心して泳ぎ始めるので、餌を与えましょう。給餌方法や回数は、水温やメダカの体調によって変わります。

  • 夏の暖かい時期:1日2回
  • 春と秋の冷え込む時期:1日1回
  • 水温10℃以下の冬:餌をやらない

詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

11. 水換えをする

メダカを入れて餌も食べ、飼育が順調にスタートしたら水換えをしましょう。

魚を飼育していると水が汚れていくので、定期的な水換えが必要です。メダカの数にもよりますが、2~3週間に1度、水槽の1/3程度の水換えが目安になります。

水換えと一緒にコケ掃除をしても良いですよ

また底砂やろ過フィルターの掃除も必要ですが、こちらは3週間~1ヶ月程度の頻度で問題ありません。

水換えと一緒に行うとバクテリアの数が急激に減少することがあるため、掃除のタイミングはずらしたほうが良いです。

メダカ水槽の水換えについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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メダカを室内飼育するときの注意点!

ここからは、メダカの室内飼育ならではの注意点をご紹介します。

メダカが死んでしまったり、水槽が破損してしまったりなど、トラブルにつながらないためにも念頭に置いて飼育しましょう。

対策も合わせて解説するので、「自分の水槽には必要だな」と感じたら実践してみてください。

夏の高水温に気を付ける

屋外飼育に比べて直接日光が差し込まない室内飼育でも、夏の高水温には注意が必要です。

人がいる間はエアコンを使用することが多いので心配ありませんが、外出しているときは室温が上がります。

締めきった部屋では35℃を超えることも少なくありません。

メダカは高温にも耐性があるため、水温が35℃まで上昇しても死ぬことはありませんが、長期間続くと消耗して弱ってしまうことがあります。

できれば冷却ファンなどを使用して、水温が上がらないようにしてあげましょう。

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メダカ水槽の地震対策

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地震が心配な地域は、水槽の転倒対策をおすすめします。

水槽は大量の水が入ったガラスの箱なので、転倒すると大惨事はまぬがれません。賃貸で階下の部屋まで浸水してしまった場合は、賠償費用が発生することもあります。

『耐震マット』や『耐震ストッパー』を水槽や水槽台に取り付けることで、転倒のリスクを大幅に下げることができます。

耐震マットを使う場合は水槽台の下に敷くものなので、水槽を立ち上げる前に準備しておきましょう。

まとめ:メダカの室内飼育を始めよう!水槽の立ち上げ方と注意点を実際の写真付きで紹介

今回はメダカの室内飼育を始めるための水槽の立ち上げ方をご紹介しました。

  1. 水槽と水槽台の置き場所を決める
  2. 底砂を敷く(省略可)
  3. 水草を植える(省略可)
  4. ろ過フィルターを設置する
  5. 水槽用ヒーターを設置する(省略可)
  6. 水槽に水を入れる
  7. 照明を設置する
  8. 水を循環させて1週間待つ
  9. 水槽にメダカを入れる
  10. 餌やりは翌日にする
  11. 水換えをする

工程は多いものの省略できることもあります。11つの作業は簡単なので、順序通りに進めれば必ず水槽を立ち上げられます。

急いで立ち上げる必要はないので、水槽を泳ぐメダカを思い浮かべて楽しみながら進めてみてください。

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