
メダカの飼育を始めるにあたって「底砂をどうするか」という問題に直面する人は多いです。
水槽と違ってなくても飼育できるうえに種類も多いため、
- メダカに底砂は必要?あった方がいい?
- 底砂は種類によって違う?見た目で選んじゃダメ?
- 安い底砂はメダカに使っても大丈夫?
など、初心者の方が悩みやすいポイントは少なくありません。底砂には水質を安定させたり、観賞性を良くしたりなど多くのメリットがあります。
種類によって特性が異なるので「こんなメダカ水槽を作りたい!」といった目的に応じて使い分けることが大切です。
ここでは、メダカ飼育におすすめの底砂と選び方をご紹介します。

種類 | 大磯砂 | 田砂 | 川砂 | メダカ用ソイル | 赤玉土 | 荒木田土 |
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外見 | ||||||
おすすめ環境 | 室内 | 室内 | 室内 | 室内 | 屋外 | 屋外 |
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目次
メダカに底砂は必要?メリット・デメリットとは

そもそも「メダカに底砂は必要?」といわれると、入れなければ飼育できないものではありません。
普通に飼育できますし、専門家の方でも底砂を使っていないケースは多いです。ただ、底砂を入れることで多くのメリットがあります。
メダカ飼育に底砂を入れるメリット

メダカ飼育で底砂を使うメリットは次の5つです。
- 水質が安定しやすい
- 見た目が良くなる(観賞性が上がる)
- ゴミが目立たない
- 水草を植えられる
- 体色が濃くなる
底砂は水をきれいにしてくれるバクテリアの住処になるので、水質が安定しやすくなります。また、底砂を敷くとシンプルに見た目が良いです。

それだけではなく、底砂を入れないと水草を植えることができません。メダカが泳ぐ水草水槽を作りたい場合には、底砂は必須アイテムです。
底砂がない水槽ではマツモやアナカリス、浮き草など、植えなくても育成できる種類がメインになります。
意外と知られていませんが、暗めの色の底砂を敷くとメダカの体色が濃くなります。これは周囲の環境に体色をなじませて外敵から見つかりづらくする「保護色」という機能があるためです。
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メダカ飼育に底砂を入れるデメリット
底砂にはメリットだけではなく、次のようなデメリットも理解したうえで活用することが大切です。
- 掃除が必要
- 外敵が侵入しても気付きにくい
- 産み付けそこなった卵を回収できない
底砂にはゴミがたまりやすいので、2週間~1ヶ月ほどの間隔で掃除する必要があります。とはいえ、「プロホース」のような水換えと底砂掃除を同時にできるアイテムを使うと、手間を減らすことが可能です。
また屋外飼育の場合は、ヤゴなどの外敵が底砂に潜って見つかりにくいことがあります。

繁殖の面では、底砂があると人工産卵床や水草に産み付けそこなって沈んだ卵を回収できません。底砂を敷いていない水槽や飼育容器では、網で底をサッとすくうと沈んだ卵を回収できます。
ただ、多くの卵は産卵床に産み付けられるため、繁殖効率を重視しない場合は気にする必要はありません。
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メダカに合った底砂の選び方

底砂のメリット・デメリットをふまえたうえで底砂を敷く場合は次に目的を決めましょう。
- 室内飼育と屋外飼育
- 見た目や観賞性
- 掃除のしやすさ
- 価格
室内の水槽飼育では見た目や観賞性の高い底砂が重視されます。一方で屋外飼育では、基本的に上からしか観察できないため、底砂で観賞性を高めるケースは多くありません。

また、底砂の種類によっては粒が潰れやすく、定期的な交換が必要なものもあります。掃除やメンテナンスの手間をかけたくないなら、粒の硬い交換が必要ない種類が良いでしょう。
底砂にお金を使いたくない場合は、安く内容量の多い種類が向いています。屋外飼育では大きな飼育容器を使うことが多いため、安価な底砂が重宝します。
メダカの室内飼育におすすめの底砂

ここからは、メダカの室内飼育におすすめの底砂をご紹介します。
屋外飼育が目的の方は、後ほどご紹介する「屋外飼育向けの底砂」をご覧ください。
≫メダカの室内飼育を始めるために必要なもの一覧!水槽とメダカ以外に用意するのはこれだけです
大磯砂
大磯砂はメダカはもちろん、金魚や熱帯魚水槽にもよく使われる底砂です。
自然な色合いでメダカともよく合いますし、体色も濃く落ち着きやすいです。大磯砂の特徴としては粒が硬く潰れにくいことから、一度買えば交換する必要がありません。

プロホースなどで掃除するときも、粒が潰れる心配をせず掃除できます。安価で入手しやすくホームセンターやペットショップなどで購入できるのも嬉しい点です。
デメリットはとくにありませんが水草の根張りが良いわけではないため、水草水槽に使う場合は細目を使うと良いでしょう。
田砂
田砂は明るい自然な色合いが特徴です。
メダカの「日本に生息する魚」というイメージを活かしやすい見た目で観賞性も高いため、メダカ水槽によく合います。
粒に丸みを帯びているので、メダカが驚いて体を擦っても体が傷付くことがありません。

田砂も大磯砂と同様、粒がくずれることがなく使いつづけられます。
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川砂
自然の川を思い浮かばせるような見た目の底砂です。
メダカをより自然な雰囲気の水槽で泳がせたい場合に向いています。粒に少し角があるため、ドジョウなどと一緒に飼う場合は田砂がおすすめですが、川砂でも魚体が目に見えて傷付くことはありません。
粒がくずれない種類の底砂なので、交換する必要はありません。
メダカ用ソイル
メダカ用ソイルは、水草の育成に特化した底砂です。
栄養が含まれているため、水草が育ちやすく根張りも良いです。

また、多孔質(小さな穴が多い)で水質を安定させてくれるバクテリアの住処になりやすいのもメリットといえます。
メダカ用ソイルの注意点としては、粒がくずれるので交換が必要なことです。粒がくずれたり、栄養がなくなったりする期間を考えると、1年程度が交換の目安です。
力を込めると粒が早くくずれてしまうため、掃除の際は掃除器具を大きく動かさずにそっと扱いましょう。
メダカの屋外飼育におすすめの底砂

ここからは、メダカの屋内飼育におすすめの底砂をご紹介します。
メダカ飼育では有名な種類なので、安心して使うことができます。
≫メダカの屋外飼育を始めたい人へ!必要なものから実際の手順までご紹介します
赤玉土
赤玉土は園芸用の土ですが、メダカ飼育にも有名です。
とても安く容量も多いのが特徴で、大きな飼育容器に敷きたい場合に費用を抑えることができます。

また多孔質でバクテリアが増えやすいため、水質が安定しやすいです。水草の根張りが良く育成しやすいこともあって、植え込むタイプの水草を一緒に育成したい場合にも向いています。
赤玉土は時間の経過とともに粒がくずれるので、1年程度が交換の目安です。メダカ専用の赤玉土は割高ですが、比較的硬く粒がくずれにくいメリットがあります。
荒木田土(あらきたつち)
荒木田土は栄養がとても豊富で、
- 水草を育てやすい
- 微生物が発生しやすい
といったメリットがあります。
スイレンなど粘土質を好む園芸植物にも向いているため、ビオトープの底砂として使われることも少なくありません。また、栄養豊富な土は微生物を発生させやすいことから、メダカの餌が自然と供給されます。
一方で荒木田土の栄養と水草による吸収のバランスが上手くいっていないと、水が汚れたり、濁ったりしやすいです。
赤玉土よりも水質管理が難しいため、上級者向きの底砂といえます。
まとめ:メダカ飼育におすすめの底砂と選び方 | 室内・屋外向きの種類や砂利とソイルの使い分け

今回は室内飼育と屋外飼育に分けて、メダカにおすすめの底砂と選び方をご紹介しました。
大磯砂や田砂、川砂は観賞性が高く室内の水槽飼育向きですが、屋外飼育にも使うことができます。ただ、大きな飼育容器に使う場合は量が必要なので、割高になります。
根張りが良くないため、水草の育成を考えると赤玉土や荒木田土には劣ります。
「それならメダカ用ソイルは屋外飼育に使えるの?」となりますが、価格が高いので屋外飼育で使うことが多い大きな飼育容器には不向きです。
赤玉土と荒木田土は細かい土を巻き上げやすく、水が濁りやすいため室内の水槽飼育にはおすすめしません。ベランダに飼育容器を置いて上から見るスタイルであれば、問題なく使うことができます。
まとめると、室内のメダカ水槽では、
- 観賞性重視:大磯砂、田砂
- 自然な雰囲気重視:川砂
- 水草の育成重視:メダカ用ソイル
といった使い分けがおすすめです。
屋外飼育の場合は、
- 飼育や扱いやすさ重視:赤玉土
- 水草重視:荒木田土
という使い方をします。
もちろん好みもあるので、目的を決めたり、理想の水槽を思い描いたりして、1番近い底砂を選んでみてください。
【メダカにおすすめの底砂一覧】
種類 | 大磯砂 | 田砂 | 川砂 | メダカ用ソイル | 赤玉土 | 荒木田土 |
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外見 | ||||||
おすすめ環境 | 室内 | 室内 | 室内 | 室内 | 屋外 | 屋外 |
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