メダカを飼い始めて餌をやっていると、次のような疑問が浮かんできます。
「餌は1日に何回やったらいいの?1回の量はどのぐらいだろう?」
感覚的にやり過ぎても少な過ぎても悪いのはわかるけれど「具体的な回数や量がわからない」というケースは少なくありません。
そこで今回は理想の回数・量・時間帯など餌の与え方をふまえて、メダカの餌やりは1日何回がベストなのか解説します。
初心者の方はもちろん、メダカの餌やりでお悩みの場合に目を通してみてください。
目次
メダカの餌やりは1日2回がベスト!
結論から言うと、メダカの餌やりは「1日2回」がおすすめです。
餌を食べる姿が可愛くてついつい与えてしまいがちですが、多すぎると食べ残しやフンが増えて水質が悪化しやすいので控えましょう。
餌やりの前に、おすすめの餌と種類について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
餌やりの時間帯は午前と午後に1回ずつ
1日2回といっても、午前・午後に2回まとめて与えないほうが良いです。
メダカには胃がないため、短時間にまとめて与えても食い溜めすることができず、吸収効率も落ちてしまいます。理想は午前と午後に1回ずつ。
日の出直後と日没前後のタイミングを外して、メダカがしっかり活動しているときに餌を与えてあげましょう。
餌の量は2~3分で食べ終わる量
餌やりの回数、時間帯ときたら次は「量」です。
「2~3分で食べ終わる量」が目安になります。食べるスピードがこれより早かったり、遅かったりする場合は餌の量を調整してあげましょう。
日々観察しながら少しずつ調整してあげてください。
一度量を決めておくと「同じ量なのに今日は食べるスピードが遅いな」といったように、ちょっとした異変(体調不良)に気付くこともできます。
メダカの餌やりの回数・量は水温や体長で変わる
メダカの餌やりは1日2回と言った矢先ですが、回数・量はメダカの状況や飼育する季節によって変わります。
- 春や秋、冬の低水温期
- 効率良く繁殖させたいとき
- 体調が悪いとき
- 塩水浴や薬浴中
といった場合は、餌やりの回数をメダカの調子に合わせてあげる必要があります。
ここからは、それぞれの状況に合った餌やりの回数を解説します。
春や秋の低水温期は1日1回
春や秋の低水温期はメダカの代謝が落ちて、餌食いも鈍いです。
特に3月や11月は水温が下がりやすいので、餌やりの回数を1日1回にしましょう。
代謝が落ちているため、回数が少なくても餓死する心配はありません。時間帯は水温が上がってメダカが活動しやすい午後3時あたりがおすすめです。
春や秋でも安定して水温が15℃以上に上がるようであれば1日2回与えてあげてください。
ただ、これは屋外飼育に限ったことで室内飼育で水槽用ヒーターを使っている場合は水温が落ちないので、1年中同じ給餌回数で問題ありません。
春と秋のメダカ飼育については、こちらの記事をご覧ください。
冬は冬眠!餌をやらなくても大丈夫
メダカを屋外飼育している場合は、冬に餌やりをしなくても大丈夫です。
水温が5℃前後になると「冬眠」に入って餌を食べなくなるためです。もちろん、餌をやっても食べずに沈んでしまうだけなので必要ありません。
メダカが冬眠する期間は12~3月まで。およそ3ヶ月です。
心配な場合は飼育水をグリーンウォーター(青水)にすることで、メダカが水中から栄養を摂取することができます。
冬のメダカ飼育と冬眠明けの世話の仕方、グリーンウォーターの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
効率良く繁殖させるなら1日5回以上!
繁殖や品種改良を効率良く進めたい場合は、「1日に5回以上」餌を与えます。
これは飽和給餌(ほうわきゅうじ)といって少し難しく聞こえますが、「食べるだけ餌をあげる」ことです。繁殖行動や産卵はエネルギーを消費するので、多めに餌をやって補う必要があります。
一度にたくさん与えても食べ残すだけなので、回数を増やすようにしましょう。ただし水が汚れやすいため、水換えの頻度も高まります。
メダカの繁殖方法や飽和給餌については、こちらの記事をご覧ください。
メダカの体調が悪い場合は餌やりを控える
餌を与えてもメダカが食べに来ない場合は、餌やりを控えましょう。
食べ残しだけが増え、水質が悪化してしまいます。体表や泳ぎ方を確認して病気の症状が現われていれば塩水浴・薬浴に移ります。
異変が見つからないようであれば、水換えをしてきれいな水質を維持しつつ様子を見ましょう。
薬浴・塩水浴中は基本的に餌をやらない
メダカが病気にかかり薬浴や塩水浴中であれば、基本的に餌やりを控えます。
この状況で餌をやると、食べ残しやフンが上手く分解されずに有毒なアンモニアが溜まってしまうことも。
薬浴や塩水浴の期間は1週間前後ですが、この期間は餌を与えないほうが無難です。ただし、長期化するようであれば、メダカが食べられる少量を与えてあげてください。
もちろん、水換えもお忘れなく。
メダカの稚魚は餓死しやすい!餌を切らさないように
メダカの飼育は稚魚期が1番難しく、その原因は「餓死」です。
餌を食べられない期間が長いと生存率が下がってしまうため、人工飼料メインであれば1日に5回を目安に「常に餌を食べられる環境」を用意してあげましょう。ただ、稚魚用の人工飼料を何回もあげるのも大変なので、
- ゾウリムシ
- ブラインシュリンプ
- ミジンコ
などの生き餌を与えると、稚魚が好きなタイミングで食べることができます。
さらに飼育水を植物プランクトン豊富なグリーンウォーターにしておけば、常に栄養を摂取できるので生存率が上がりやすいです。
メダカ稚魚の飼育でお困りの場合は、こちらの記事がおすすめです。
旅行や留守でメダカに餌やりできない場合の給餌方法
餌やりの方法や注意点がわかっていても「旅行や出張など、長期の留守で餌やりができない」ことがあります。
その場合は、次の4つの方法で家に居なくてもメダカに餌をあげることができます。
- オートフィーダーを設置する
- ミジンコウキクサを入れる
- 飼育水をグリーンウォーターにする
- 家族や身近な友人に餌やりをお願いする
オートフィーダー(自動餌やり機)は時間と1回の量を設定しておくと、毎日決まった時間に稼働して餌を与えてくれる便利なアイテムです。
またミジンコウキクサはメダカが食べられる小さな浮草で、入れておくだけで非常食になります。
旅行や留守中の餌やり方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:メダカの餌やりは1日何回がベスト?理想の回数と餌の与え方を解説します
メダカの餌やりは、
- 1日2回
- 午前と午後に1回ずつ
- 2~3分で食べ終わる量
- 水温やメダカの大きさに合わせて調整する
といったポイントを押さえることが重要です。
これらは「メダカの体調を見て餌やりの回数と量を調整すること」が前提になります。
病気の症状がないか、水温が下がっていないかなど日々観察して「メダカに合わせた餌やり」を心がけるようにしましょう。