
春はメダカ飼育にとって、その後1年を左右する大切な時期です。
冬眠で体力が落ちたメダカを上手く本調子にさせることで、スムーズに飼育・繁殖につなげることができます。ただし、水温やメダカの調子が変わりやすい季節なので、「春ならではの飼育方法」が欠かせません。
今回は、春のメダカ飼育に必要なコツ5選をご紹介します!
目次
春のメダカ飼育では水温と水換えに気を付ける!
春のメダカ飼育では「水温」と「水換え」、この2つが大きなポイントです。
水温が上がればメダカの代謝も上がり、よく活動したり、餌を食べたりしますが、春(3~5月)は水温が変わりやすいので、代謝もコロコロ変わりがちです。
また、冬眠明けは長期間の低水温と餌を食べていないことが原因で体力が落ちています。その状態で水換えをすると、水質や水温の変化に耐えられず死んでしまうことも珍しくありません。
水換えのタイミングと一度に換える水量は、活性が高い季節よりも気を付ける必要があります。
≫【メダカが冬眠明けに死ぬのは世話の仕方が問題?主な死因5つと対策】
春のメダカ飼育に必要なコツ5選!
春のメダカ飼育に必要なコツは次の5つです。
- 世話をする前に水温を確認する
- 餌やりは水温が上がったときだけ
- 多量の水換えや大掃除はしない
- 本格的に繁殖させるのは5月から
- メダカの天敵対策をする
水温と水換えはもちろん、繁殖や天敵についても春ならではのコツがあります。どれも難しいことではなく、意識するだけですぐ実践できるものばかりです。
簡単でも大切なことなので、1つ1つ具体的に解説していきますね。
世話をする前に水温を確認する!
餌をやったり、水換えをしたりなど世話をするときは「水温」を確認しましょう。
メダカの様子を見ただけで体調がわかれば良いのですが、そう簡単にはいきません。そのようなときに水温が世話をするかどうかの指標になります。
0~10度→餌やり・水換えをしない
15度前後→少量の餌やり・水換えをしても良い
20度以上→餌やり・水換えをしても問題なし
水温が低い場合は冬眠しているので、世話しなくても大丈夫です。春でも3月頃は冷え込むことが珍しくありません。
15度前後になるとメダカの代謝が上がり活動を始めるため、世話をします。
4月の暖かい日や5月になれば水温が20度を超えてメダカが活発に泳ぎ回るので、本格的に世話をしても問題ありません。
≫メダカの水温を管理する方法とは?夏や冬の高温・低温対策も!
餌やりは水温が上がったときだけ
先ほどお話ししましたが、メダカは水温によって代謝が変わります。
水温が低く代謝が落ちているときに餌をやってしまうと、消化不良につながり体調をくずしてしまうこともあるので、餌は水温が上がったときだけ与えましょう。
水温の変化が激しい3~4月は特に注意が必要ですが、5月になって水温が安定すれば問題ありません。
水温の変化やメダカの調子に合わせた餌やりの方法はこちらの記事で解説しています。
≫メダカの餌やりは1日何回がベスト?理想の回数と餌の与え方を解説します
多量の水換えや大掃除はしない
春のメダカ飼育では、多量の水換えや大掃除はしない方が良いです。
水換えをする場合は「飼育容器の水量の1/5程度」、掃除はメダカのストレスにならない程度に抑えます。
なお、3月前半は気を付けた方が良いですが、4月にもなれば体力も回復しているため、通常の飼育方法で大丈夫です。
≫メダカの水換えは1ヶ月に何回がベスト?理想の水換え方法と頻度・水量を解説!
本格的に繁殖させるのは5月から
春はメダカが繁殖を始める季節です。
ただ、本格的に繁殖させるのは後半の5月に入ってからにしましょう。それは、「水温」が関係しています。
3~4月は水温が安定せず上がらない日も多々あるため、孵化に時間がかかってしまうことも珍しくありません。
すると、卵にカビが生えやすくなり孵化率が下がってしまいます。この時期に孵化率を上げたい場合は、ヒーターで加温する必要があります。
できないこともありませんが手間ですし、3~4月はメダカの調子を万全に整える期間にして、5月に入ってから本格的に繁殖に挑戦することをおすすめします。
メダカの繁殖や孵化率を上げる方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
≫メダカの卵を孵化させるには水温と水質が超重要!孵化しない卵の孵化率を上げる方法
≫メダカを繁殖・産卵させる7つの方法!水温と日照時間の調整が必須条件です
メダカの天敵対策をする
春はメダカを食べてしまう天敵も活動を始めます。
「寒いからまだ大丈夫!」
そう油断していると、冬眠明けで動きの鈍いメダカが食べられてしまうことも。
次の生き物はメダカを食べてしまうことがあるので、注意してください。
- 昆虫類:ヤゴ、マツモムシ、コオイムシ、ゲンゴロウなど
- 両生類:トノサマガエル、ツチガエル、ウシガエルなど
- 鳥類:カラス、サギ、カワセミ、ヤマセミ、シジュウカラ、セキレイなど
- 哺乳類:アライグマ、イタチ、ハクビシンなど
飼育容器に入ってしまったものは取り出すしかないので、入らないようにすることが重要です。
園芸用のネットや金網を被せる方法が簡単でおすすめ。
余談ですが、近年では人による盗難も目立つため、目を付けられやすい高価なメダカを飼育している場合は、監視カメラの導入も検討してみてください。
メダカの天敵対策は、こちらの記事をご覧ください。
≫メダカを食べる天敵16種!屋外飼育では食べられる前に対策しよう!
まとめ:春のメダカ飼育に必要なコツ5選!冬眠明けは水温と水換えに気を付けよう
春のメダカ飼育では水温が世話をする指標になり、水換えが体調を左右します。
この2つを念頭に置きながら、
- 世話をする前に水温を確認する
- 餌やりは水温が上がったときだけ
- 多量の水換えや大掃除はしない
- 本格的に繁殖させるのは5月から
- メダカの天敵対策をする
この5つのコツを心がけてみてください。
春から夏に向けてメダカ飼育の良いスタート切れるようになります。