メダカ水槽を管理していると、
- メダカ水槽のコケ掃除が面倒くさい
- コケを取ってもすぐに生えてくる
- きれいに維持したいけど手間はかけたくない
といった「コケの悩み」がでてきます。メダカが泳ぐ姿を眺められるのが水槽のメリットなのに、緑や茶色のコケが覆ってしまっては魅力も半減です。
たしかにコケ取りは手間ですが簡単に取る方法がありますし、そもそもコケを生えさせない予防法もあります。
ここでは掃除の手間や時間を減らすために、メダカ水槽に生えたコケを簡単に取る方法と予防法をご紹介します。
メダカ水槽のコケでお困りの方は、ご覧になってみてください。
目次
メダカ水槽に生えるコケの原因は水中の栄養と照明の点灯時間
メダカ水槽にコケが生える主な原因は次の2つです。
- 水中の栄養
- 照明の点灯時間
コケは水中の栄養を吸収して成長するので、餌の食べ残しやメダカのフンなどが多い水槽によく生えます。
「水中の栄養が多い=水が汚れている」ともいえるため、掃除の頻度が低い水槽ではコケに悩まされることが少なくありません。
また、コケの成長には光も関係しているので、照明の点灯時間も重要です。
コケは植物のように光が当たることで光合成して、成長するための養分を作ります。
照明の点灯時間が適切でなければ、コケが生えやすくなってしまいます。
後ほどご紹介しますが、「コケが生えにくい水槽」にするためには水中の栄養と照明時間を調節することが大切です。
メダカ水槽に生えやすいコケの種類
水槽に生えるコケといっても種類があります。
- 緑ゴケ:水槽面に薄く生える緑色のコケ
- 茶ゴケ:水槽面に生える茶色のコケ
- 黒ひげゴケ:流木や石などに生えるフサフサした黒いコケ
- 藍藻:底砂にベタっと張り付くような濃い緑色のコケ
どれも面倒なコケですが「掃除して落とす」ことに変わりはありません。種類というよりも生える場所が問題です。
- 水槽面に生えるコケ
- 底砂や流木などに生えるコケ
それぞれ掃除の仕方が異なるので、効率よく取れる方法を選ぶようにしましょう。
具体的なコケを落とす方法については、後ほどご紹介します。
メダカ水槽のコケを簡単に取る方法
ここからは、メダカ水槽に生えたコケを簡単に取る方法をご紹介します。
結論としては、スポンジでこするのが1番早いですが「それが面倒で......」という人も多いことでしょう。
スポンジを使う方法だけでなく、効率よく除去できるコケ取りグッズやコケを食べてくれる生体も解説するので、手間や水槽の状態に合わせて選んでみてください。
水槽面のコケはスポンジで取るのが1番早い
水槽面に生えたコケは、スポンジでこするのが1番早くきれいに掃除できます。
形を変えられるスポンジを自分の手で扱うので、水槽の角や底砂の際に生えた他の掃除道具では難しい場所まできれいにできます。
スポンジはキメが細かく、あまり力を入れなくてもコケを落とせる「メラミンスポンジ」がおすすめです。
ただ、スポンジを使ったコケ掃除は水槽に手を入れる必要があるので、手間に感じてしまう人も少なくありません。その場合は、コケ取りグッズが向いています。
コケ取りグッズを活用する
水槽のコケを効率よく除去できる「コケ取りグッズ」が観賞魚メーカーから発売されています。
コケを取るために開発されたものなので、その効果は申し分ありません。
持ち手が長く先にスポンジが付いているタイプは、水槽に手を入れなくてもコケを取ることができます。
マグネットクリーナーはその名の通り、磁石にスポンジやブラシが付いている掃除アイテムです。
磁力を活かして中と外から水槽を挟めるため、そのまま動かせばコケ掃除ができます。
スポンジを手でこするほど細部まで取ることは難しいもののコケは放置すると落ちにくいため、手間なく扱えるコケ取りグッズが重宝します。
コケを食べてくれるエビや貝を入れる
コケを食べてくれるエビや貝といった「お掃除生体」を入れるのもおすすめです。
入れておくだけで水槽面やスポンジでは落としにくい底砂・流木・水草などに生えるコケを食べてくれます。
代表的なお掃除生体は、次のとおりです。
- ミナミヌマエビ
- ヤマトヌマエビ
- 石巻貝(イシマキガイ)
- タニシ(ヒメタニシ)
ミナミヌマエビやヤマトヌマエビは水槽内に生える広範囲のコケを食べてくれます。
底砂や水草に生えた掃除しにくいコケも掃除してくれる嬉しい存在です。
石巻貝やタニシは、水槽面に生えたコケを積極的に食べて処理してくれます。
どれもメダカを攻撃することなく同じ環境で飼育できるので、水槽に入れるだけでコケ対策になります。
メダカと一緒に飼えるお掃除生体や生き物は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
≫メダカと一緒に飼える魚・エビ・貝15種類!混泳しやすい生き物の特徴
ヒーターを使っているならコケを食べる熱帯魚もおすすめ
水槽用ヒーターで加温している場合は、コケを食べる熱帯魚を入れることもできます。
オトシンクルスは、水槽面や水草などに生えるコケを食べてくれる有名なお掃除生体ですし、サイアミーズ・フライングフォックスは手ごわい黒ひげゴケまで処理してくれます。
砂利クリーナーで底砂のコケを吸い出す
底砂にベタっと張り付くように生えるタイプのコケは、「砂利クリーナー」で吸い出すことができます。
物理的に取り除くだけでなく水換えと底砂掃除も一緒にできるので、水槽にたまった栄養を減らしてコケの成長を抑える効果も期待できます。
広範囲に生えてしまっている場合はすべて除去することが難しいため、お掃除生体の導入など他の方法も併用した方がよいです。
メダカ水槽にコケを生えさせない予防法
ここまでコケを取る方法をご紹介してきましたが、「生えないように予防する」ことも大切です。
コケが生えにくい水槽にすることで、掃除の手間をグッと抑えることができます。メダカ水槽にコケを生えさせない予防法をご紹介しますので、
- コケ掃除に時間を使いたくない
- コケを落としてもすぐに生えてくる
といった場合に参考にしてみてください。
水換えを定期的にする
水換えは、水中の栄養を取り除く1番効果的な方法です。
コケの発生が気になる場合は、水換えの頻度を高めるようにしましょう。メダカの数や水槽の大きさにもよりますが、2週間~1ヶ月に1回が目安です。
メダカ水槽や飼育容器の水換えについては、こちらの記事をご覧ください。
≫メダカの水換えは1ヶ月に何回がベスト?理想の水換え方法と頻度・水量を解説!
水槽照明の点灯時間を調節する
コケは光が当たる環境ほど生えやすいため、水槽の照明時間を調節しましょう。
点灯時間の目安は8時間です。光はメダカの健康や成長に欠かせないので、コケ対策といっても無点灯は避けてください。
仕事などで決まった時間に点灯・消灯できない場合は、「タイマー」もおすすめです。
また日光は光量が強くコケの原因になるため、水槽は日光が当たらない場所に置いて照明で管理するようにしましょう。
≫【厳選】メダカ水槽におすすめの照明3選!選び方と照明の必要性
ろ過フィルターと底砂掃除の頻度を高める
ろ過機能を高めることはコケの抑制につながるので、ろ過フィルターを掃除するようにしましょう。
とはいえ、あまり頻繁に掃除すると水質を改善してくれるバクテリアが減ってしまうため、3~6ヶ月に一度の頻度がおすすめです。
それでもコケが生えるようなら頻度を少し高める、もしくは水換えや照明時間の調節など他の予防策を合わせて実践してみてください。
水中だけでなく底砂にたまった栄養もコケの原因になるので、底砂掃除も定期的に行うことをおすすめします。
メダカの数を増やしすぎない
メダカの数が多いと、それだけ餌の食べ残しやフンが増えてコケが生えやすくなります。
メダカの飼育数の目安は「水1Lにメダカ1匹(例:水が10L入る水槽なら10匹)」なので、むやみに増やさないようにしましょう。
とはいえ、メダカは繁殖しやすい魚です。
予想外に増えてしまった場合は水槽を分けたり、ろ過フィルターを一段階大きなものに換えたりして、水中の栄養が増えすぎないようにすることをおすすめします。
≫【選び方】メダカ水槽におすすめのろ過フィルター8選!30・45・60cm水槽用ごとに解説
餌やりの回数を見直す
餌は栄養豊富なので、回数や量が適切でないとコケの発生につながります。
1日2回、2~3分で食べ終わる量を目安に餌やりをしましょう。ただし、水温やメダカの状態によって餌のやり方は変わります。
メダカの餌やりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
≫メダカの餌やりは1日何回がベスト?理想の回数と餌の与え方を解説します
水草を入れて水中の栄養を吸収させる
水草は水中の栄養を吸収して成長するので、コケが育つために必要な養分を減らすことができます。
ただし、枯れてしまうと水草そのものが栄養になってしまうため、
- マツモ
- アナカリス
といった丈夫で増えやすい種類がおすすめです。どちらも繁殖速度が速いので、水中の栄養をどんどん吸収してくれます。
メダカ飼育におすすめの水草は、こちらの記事をご覧ください。
≫【厳選】メダカ飼育におすすめの水草20選!屋外・室内の相性と植え方を解説
まとめ:メダカ水槽に生えたコケを簡単に取る!面倒なコケが発生する原因とコケ掃除を解説
今回は発生する原因をふまえて、メダカ水槽に生えたコケを取る方法と予防法をご紹介しました。
水槽に生えたコケはスポンジでこするのが1番早いですが、コケ取りグッズやお掃除生体の力を借りることで効率化できます。
水換えやろ過フィルター・底砂の掃除をしたり、照明の点灯時間を調節したりなどすることでコケが生えにくい水槽にすることも可能です。
コケは水槽の見た目を悪くする面倒な存在ですが、
- 水中の栄養が増えてきている(水質が悪化している)
- 照明の点灯時間や餌やりが適切でない
といった水槽の不調を教えてくれることも少なくありません。コケが発生したり、増えてきたりしたら対策するとともに環境を見つめ直す機会にしてみてください。