金魚水槽の立ち上げは簡単です。
「水槽を置いて、水をためて、魚を入れる」
シンプルに考えると、これだけです。
しかし、実際にやってみると、
- 水槽を立ち上げるのは初めて......なにから始めていいかわからない
- 飼育機材をどの順番で設置したらいいの?
- 底砂って洗う?金魚は水槽にそのまま入れていい?
といったように、たくさんの疑問が浮かんできます。
ここでは、金魚水槽の始め方・立ち上げ方をご紹介します。
水槽の設置から金魚を泳がせるまで、12の手順にわけて詳しく解説するので、これから金魚水槽を立ち上げる方は参考にしてみてください。
目次
【簡単】金魚水槽の始め方 | 水槽を立ち上げる12の手順
金魚水槽の立ち上げ方を次の12の手順にわけてご紹介します。
- 金魚水槽の立ち上げに必要なものをそろえる
- 水槽の置き場所を決める
- 底砂を洗って水槽に入れる
- ろ過フィルターを取り付ける
- 水槽に水を入れる
- ろ過フィルターの電源を入れる
- フタをして照明を置く
- 水槽の水漏れチェック
- バクテリアが繁殖するまで1週間ほど待つ
- 金魚を水槽に入れる
- 金魚に餌をやる
- 水換えや掃除をする
「多いなぁ……」
そう思われるかもしれませんが、チェックしたり、待ったりなど、手間がかからないものも少なくありません。
1. 金魚水槽の立ち上げに必要なものをそろえる
金魚水槽を立ち上げるためには、次の5つが必要です。
- 水槽
- ろ過フィルター
- 照明
- カルキ抜き
- 餌
水槽を立ち上げ始めてから困らないように、前もってそろえておきましょう。
金魚の飼育に必要なものと機材の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
2. 水槽の置き場所を決める
水槽の置き場所を決めるポイントは次のとおりです。
- 水平な場所
- 床がしっかりしている(耐荷重量に問題がない)
- 日光が差し込まない
- 電源を確保できる
設置場所が水平でないと不安定で危険です。
とくに地震の際に転倒しやすくなるため、要注意です。
同時に床の耐荷重量も考える必要があります。とはいえ、60cm程度の水槽であれば水槽台を含めても80kgほどなので、床がひどく損傷していなければ問題ありません。
ろ過フィルターや照明に必要な電源も重要です。数メートルであれば延長コードで対応できます。
45cm以上の水槽は水槽台に置くほうが安全
45cm以上の水槽を置く場合は、専用の水槽台をおすすめします。
- 45cm水槽:約40kg
- 60cm水槽:約75kg
耐荷重だけで考えればメタルラックや棚に置けないこともありません。
しかし、水槽は長期間重さがかかりつづけます。安全面や地震の影響を考えると専用の水槽台がおすすめです。
選び方とおすすめの水槽台は、こちらの記事で詳しく解説しています。
3. 底砂を洗って水槽に入れる
水槽を設置したら水槽に底砂を敷いていきます。
バケツに底砂を移して、5~10回ほど洗い流します。
水草を植えない場合は2~3cm、植えてレイアウトしたい場合は根が張りやすいよう4cmほど敷きます。
金魚水槽におすすめの底砂は、こちらの記事をご覧ください。
レイアウト素材を設置する
流木や石などを入れて水槽をレイアウトしたい場合は、このタイミングで設置します。
イメージしにくいようなら、水を入れてからでも問題ありません。
「手間をかけずレイアウトしたい」
といった際には流木に活着した(根を張らせた)水草を入れることで置くだけでレイアウトできます。
4. ろ過フィルターを取り付ける
水槽にろ過フィルターを設置していきましょう。
金魚水槽では、
- 投げ込み式フィルター
- 外掛け式フィルター
- 上部式フィルター
この3つのろ過フィルターを使うことがほとんどです。
それぞれ設置方法は異なりますが、製品の箱や説明書に手順が記載されています。
難しいものではありませんが、心配な場合は1番簡単な投げ込み式フィルターがおすすめです。
金魚水槽におすすめのろ過フィルターは、こちらの記事で詳しく解説しています。
水槽用ヒーターを入れる
冬でも元気に泳ぐ姿を観察したい場合は、水槽用ヒーターを設置しましょう。
とはいえ、金魚は低水温に耐性があるので、室内であれば無加温で飼育することが可能です。
注意点としては、水を入れていない状態で水槽用ヒーターの電源を入れないようにしてください。水槽用ヒーターの空焚きは、火災の原因になります。
5. 水槽に水を入れる
水槽にゆっくり水を入れます。
水道からホースが届けば、直接注いでもかまいません。難しい場合は、バケツで数回にわけて注いでいきます。
とはいえ、底砂は水を入れ終わってから整えることもできるので心配する必要はありません。
水量は水槽の最上部から3cmほど下が目安です。水を入れ終わったら、魚に有害なカルキ(塩素)を取り除く「カルキ抜き」を添加します。
水草を植えるなら、このタイミングです。少し斜めに植え込むと抜けづらくなります。
金魚水槽におすすめの水草と詳しい植え方は、こちらの記事をご覧ください。
6. ろ過フィルターの電源を入れる
水を入れ終わったら、ろ過フィルターの電源を入れます。
投げ込み式フィルターは問題ありませんが、外掛け式・上部式フィルターは水位が足りないと動かないので注意してください。
水が循環できていれば問題ありません。外掛け式と上部式は、動作と合わせて水漏れしていないか確認しましょう。
7. フタをして照明を置く
水槽にフタをして、その上に照明を設置します。
照明が水没すると壊れてしまうため、しっかりフタができているか確認してから置いてください。
LEDや電球が付いているか確認することも忘れず行いましょう。
8. 水槽の水漏れチェック
滅多にありませんが、水槽から水が漏れていないか必ず確認しましょう。
次の手順と合わせて行っても問題ありません。
9. バクテリアが繁殖するまで1週間ほど待つ
水を入れたばかりの水槽にはバクテリアがいないため、金魚を入れることができません。
バクテリアは水槽内で自然に発生・繁殖しますが、1週間ほどかかります。その間は金魚を入れずに待ちましょう。
酸素を供給することでバクテリアが繁殖しやすくなるため、魚がいないからといってろ過フィルターを止めないようにしてください。
バクテリアの詳しい説明と早く増殖させる方法は、こちらの記事で解説しています。
10. 金魚を水槽に入れる
水槽に水を入れて1週間経過したら、いよいよ金魚を入れます。
ただし、そのまま入れずに必ず「水合わせ」をするようにしましょう。
水合わせの手順は次のとおりです。
- 金魚を袋ごと30~60分水槽に浮かべる(水温合わせ)
- 金魚を袋からバケツに移す
- 水槽の水を少しずつ注ぎ金魚のいるバケツの水量が倍になるまで待つ
- 金魚を水槽に入れる
水合わせは簡単で、30分~1時間ほどで終わります。
また、最初に入れる金魚の数は少なくすることをおすすめします。1週間ではバクテリアが完全に定着しているわけではないので、水質がやや不安定です。
水槽に入れたばかりの金魚は環境に慣れていないこともあって餌を食べないので、当日は餌やりを控えます。
後日から餌をあげるようにしてください。
水合わせの詳しい手順とpH・水温ショックについては、こちらをご覧ください。
11. 金魚に餌をやる
金魚が水槽に慣れて泳ぎ回るようになったら、餌をやりましょう。
1日2回、2~3分で食べ切る量が目安です。ただし、水温によって餌を食べる量が変わります。
金魚の餌やりとおすすめの餌は、こちらの記事で詳しく解説しています。
12. 水換えや掃除をする
水槽が無事に立ち上がってしばらくしたら、水換えと掃除をしましょう。
水槽が濁っていたり、コケがよく生えたりして水質が悪化している場合は、目安にかかわらずその都度水換えしましょう。
水換え用のホース「プロホース」があると、水換えと同時に底砂を掃除することができます。
金魚水槽の水換えは、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:【簡単】金魚水槽の始め方 | 水槽を立ち上げて金魚を泳がせる12の手順
金魚水槽の立ち上げ方をご紹介しました。
- 金魚水槽の立ち上げに必要なものをそろえる
- 水槽の置き場所を決める
- 底砂を洗って水槽に入れる
- ろ過フィルターを取り付ける
- 水槽に水を入れる
- ろ過フィルターの電源を入れる
- フタをして照明を置く
- 水槽の水漏れチェック
- バクテリアが繁殖するまで1週間ほど待つ
- 金魚を水槽に入れる
- 金魚に餌をやる
- 水換えや掃除をする
手順は少し多いですが手間がかからない工程も少なくないので、1時間前後で水槽を立ち上げることができます。
30~60cm水槽なら初心者の方でも問題なく立ち上げることができるので心配ありません。
今回ご紹介した12の手順をチェックリストとして確認しながら、水槽の立ち上げに挑戦してみてください。