金魚は、比較的高水温に耐性がある魚ですが限度があります。
- 水槽の温度が30℃以上あるけど大丈夫?
- 簡単にできる高水温対策はない?
- 暑さで金魚が弱ってしまわないか心配
といった疑問や不安を抱えつつ、飼育している人を見かけます。
ここでは、金魚水槽の暑さ・高水温対策を12選ご紹介します。
室内飼育9選、屋外飼育3選の暑さ対策をご紹介するので、飼育スタイルに合わせて目を通してみてください。
目次
【夏に必須】金魚水槽の暑さ・高水温対策9選!
実践しやすいものから順に、金魚水槽の暑さ・高水温対策を9選ご紹介します。
前提として、金魚は35℃の高水温でも飼育できます。しかし、長期間つづくと弱ってしまうこともあるため、おすすめしません。
30℃になった時点で対策すると、金魚が危険な高水温になる前に改善できます。
金魚水槽の暑さ・高水温対策は水温の確認が重要なので、水温計を用意するようにしましょう。
涼しい場所に水槽を移動する
日光が差し込む場所に置いている場合は、水槽を移動させましょう。
直射日光が当たると、水温が上昇します。
水槽への影響はそれだけではなく、
- 水槽にコケが生えやすい
- 水槽接合部のシリコンが劣化する
といったデメリットもあります。
水槽の置き場所として適していないので、日光が当たらない風通しのよい場所に水槽を移しましょう。
安価なものでよいので温度計を1つ用意して、置き場所を変えながら室温を測ってみてください。
水槽用冷却ファンを使う
水槽用冷却ファンを使うのも効果的です。
水槽用冷却ファンの注意点は次の2つです。
- 水が蒸発しやすい
- フタができない
水が蒸発するときに熱を奪う気化熱を利用して水温を下げるので、水槽の水が蒸発します。
定期的に足し水をして、水量が減らないようにしましょう。また、ファンの風を水面に当てるため、フタができません。
フタに穴を空けて改造する、もしくはネットを被せて洗濯ばさみなどで固定する方法がおすすめです。
通気性のよいフタに交換する
水槽のフタは思ったよりも保温性があるので、通気性のよいものに交換することで熱を逃がすことができます。
先ほどご紹介したネットを被せる方法や、安価なプラスチックのフタに小さな穴を空けることで通気性のよいフタを作ることが可能です。
面倒な場合は、専用のフタを入手することをおすすめします。
水槽をサイズアップする
水槽を大きくすると、水温が上昇しづらくなります。
これは水槽でも同じことで、小さな水槽よりも大きな水槽の方が水温は変化しにくいです。夜のうちに低下した水温を維持しやすくなります。
現在使っている水槽が30cmなら45cmに、45cmなら60cm水槽に変更するのも1つの手です。
断熱シートで水槽を覆う
断熱シートで水槽を覆うことで、外気の影響を抑えることができます。
発泡スチロールも同じ効果が期待できます。
しかし、昼間に急激に水温が上昇すると保温効果で夜間でも水温が下がりづらくなってしまうため、水温計で確認しながら使うようにしましょう。
扇風機の風を水槽に送る
扇風機の風を水槽に当てることで、少しながら水温の上昇を抑えることができます。
部屋の風通しをよくする効果もあります。とはいえ、目に見えて水温を下げることはできないので、他の方法と併用する方がよいでしょう。
照明をLEDにして点灯時間を短くする
蛍光灯を使用している場合は、LEDの水槽用照明にすることで発熱を抑えられます。
とはいえ、完全に発熱しないわけではないため、点灯時間を8時間ほどに調節して必要以上に照らさないようにしましょう。
まったく点灯しないと金魚のバイオリズムがくずれるので、おすすめしません。
金魚水槽におすすめの照明は、こちらの記事で詳しく解説しています。
水槽用クーラーを導入する
金魚水槽の水温を下げるなら、間違いなく水槽用クーラーが効果的です。
しかし、次の2つの理由で導入のハードルが高いといえます。
- 高価なこと
- 外部式フィルターやオーバーフロー式水槽しか使えない
水槽用クーラーは30,000~60,000円ほどする高価な機材なので、費用がかさみます。
また、外部式フィルターやオーバーフロー式水槽に接続して利用するため、その他のろ過フィルターには使用できません。
水中ポンプがあれば、水槽用クーラーだけでも使うことができますがポンプも値が張ります。
金魚の体調を最優先で考える場合は、水槽用クーラーを検討してみてください。
部屋のエアコンをかける
エアコンのクーラーをかけて、部屋全体の温度を下げる方法もあります。
電気代がかかるので、部屋に長時間いる場合におすすめです。
建物の立地やエアコンの性能にもよるので一概にはいえませんが、クーラーを24時間使いつづけると1ヶ月5,000~10,000円ほどかかります。
金魚の屋外飼育の暑さ・高水温対策3選!
金魚を屋外飼育している場合は、室内飼育とは違った暑さ・高水温対策が必要です。
電源を確保できないうえに雨が当たるので、水槽用冷却ファンなどは使用できません。
水温を下げるというよりも「日差しを遮って水温を上げないこと」が重要です。
すだれやフタをする
1番簡単で効果が高い方法が、すだれやフタの使用です。
すだれは、夏の強い日差しを遮れるだけでなく通気性も確保できます。
フタをする場合は、密閉するとかえって風のとおりが悪くなるため、飼育容器の1/3程度だけ被せます。
また、飼育容器を日陰に置くのもおすすめです。暑くなる午後に日陰になる場所に置くことで、高水温対策になります。
発泡スチロール製の飼育容器を使う
発泡スチロール製の飼育容器を使うことで、地面からの熱を抑えられます。
市販の発泡スチロール箱で十分ですが、金魚が少ない場合はメダカ用の飼育容器が扱いやすくおすすめです。
ホテイアオイを入れる
ホテイアオイのような葉の大きな浮草を浮かべると、日差しを遮ることができます。
ホテイアオイはホテイソウとも呼ばれ、育成しやすく丈夫で水質改善効果も高い優秀な浮草です。
ただ、金魚は水草を食べるので、根を食べられすぎるとホテイアオイが枯れてしまいます。
空腹にしないために餌やりを忘れないことはもちろんですが、食べられることを前提に夏場限りのものとして入れましょう。
金魚におすすめの水草は、こちらの記事で詳しく解説しています。
金魚の酸欠対策にはエアレーションがベスト
夏場は、高水温だけでなく酸欠に気を付けましょう。
水に溶け込む酸素の量は水温が高いほど少なくなるため、夏は酸欠になりやすい季節です。
とはいえ、発見が遅れなければエアレーションで簡単に改善することができます。
室内飼育の場合は、ろ過フィルターを使用することが多いので酸欠を起こすことは少ないです。
しかし、ろ過フィルターがなかったり、金魚の数が多かったりする場合は酸欠になりやすいのでエアレーションをしましょう。
室内飼育なら、コンセントにつなぐタイプのエアーポンプがおすすめです。
一方で屋外飼育の場合は、ろ過フィルターがないことがほとんどで、酸欠を起こすことがあります。
屋外は電源が確保できないため、乾電池式のエアーポンプを使ってエアレーションしましょう。
まとめ:【夏の金魚飼育】金魚水槽の暑さ対策12選!高水温や酸欠で弱らせない方法
夏に欠かせない、金魚水槽の暑さ・高水温対策を12選ご紹介しました。
- 涼しい場所に水槽を移動する
- 水槽用冷却ファンを使う
- 通気性のよいフタに交換する
- 水槽をサイズアップする
- 断熱シートで水槽を覆う
- 扇風機の風を水槽に送る
- 照明をLEDにして点灯時間を短くする
- 水槽用クーラーを導入する
- 部屋のエアコンをかける
- すだれやフタをする
- 発泡スチロール製の飼育容器を使う
- ホテイアオイを入れる
実践しやすさと効果を考えて、おすすめの順にご紹介しています。
酸欠の可能性もあるので、エアレーションの用意も忘れないようにしましょう。
夏の高水温もずっとつづくわけではありません。
飼育しやすくなる秋までの我慢なので、金魚を健康的に長い間飼育するために実践してみてください。