トラウツボは普通のウツボと比べるとあまり見慣れないだけに、
- ウツボのような魚が釣れたけど、これってトラウツボ?
- トラウツボとウツボはどこが違うの?
- 釣ってみたいけど釣り方がわからない
といった疑問を持つ人は少なくありません。
なかには、「もしかしたら毒があるかも」という意見も。
そこで、今回はトラウツボの特徴と生態、釣り方、そしてウツボとの見分け方をご紹介します。
目次
トラウツボの特徴と生態を解説!
トラウツボの特徴と生態を解説します。
トラウツボと他のウツボと見分けたり、釣りで場所や餌を選んだりするときに情報が役に立ちます。
ウツボについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
トラウツボは意外と身近な海水魚
「トラウツボ」は80cm前後の大きさで、ウナギ目ウツボ亜目ウツボ科ウツボ亜科コケウツボ属の海水魚です。
トラウツボ最大の特徴はなんといっても、その「体色」と「模様」。
口は湾曲していて、上あごと下あごがピッタリ閉じることはありません。
目の上部にある鼻孔(びこう)が発達しているのも特徴です。トラウツボの鼻孔は前と後ろに2つずつあって、匂いを感じ取る鼻の役割をしています。
沿岸域の岩礁帯が主な住処です。
インド洋や太平洋、沖縄諸島に分布していて、日本では、
- 東京都
- 千葉
- 静岡(伊豆など)
- 三重
- 和歌山
- 高知
- 宮崎
- 鹿児島
といった場所に多いです。釣果を確認しても、これらの県が占めています。
トラウツボを食べる地域もある
トラウツボは見た目に反しておいしい魚です。もちろん、毒もありません。
地域によっては食用にされることもあります。
トラウツボの生態!意外と臆病?
トラウツボは鋭い歯からわかるとおり、肉食性です。
- 魚類
- 甲殻類(エビやカニ)
- 頭足類(タコやイカ)
といった生き物を捕食します。
「目にしたものを貪欲に追いかけて食べる」というわけではなく、弱った生き物や死んでいる生き物を狙うことが多いです。意外と臆病で、釣り上げても積極的にかみついてくることはありません。
トラウツボとウツボの違いは?
ここからは「トラウツボとウツボの違い」をご紹介します。
釣ったウツボがどちらなのか見極める際に参考にしてみてください。
体色と模様が違う
1番わかりやすいのは「体色」と「模様」です
トラウツボは赤色と茶色に白い斑点があるのに対して、ウツボは黄色と茶色で薄っすら縞模様が入ります。
大きさが違う
トラウツボの方がやや小ぶりな印象です。
釣れた大きさではトラウツボが50~80cm、ウツボが50~120cmと最大サイズに大きな違いがあります。平均サイズでいっても、80~90cmとウツボの方が大きいです。
口の形状が違う
トラウツボとウツボでは口の形が違います。
トラウツボは口が湾曲していて上あごと下あごが閉じませんが、ウツボはしっかり閉じます。また、トラウツボの方が口が細い印象をうけます。
鼻孔が違う
トラウツボは鼻孔がはっきりと確認できますが、ウツボは目立ちません。
特に目元の上にある後鼻孔をみると違いが一目瞭然です。
性格が違う
トラウツボの方が大人しいです。
釣り上げたウツボは基本的に逃げようとするだけで、積極的にかみついてくる個体は少ないです。ただ、なかには照準を合わせて飛び掛かるようにかみついてくるものがいます。
一方で、トラウツボは体をくねらせて逃げようとする個体ばかりです。
トラウツボの釣り方!ウツボと釣り分けることはできる?
トラウツボは見た目がきれいでかっこいいだけでなく、おいしいので「釣ってみたい!」という人もいます。
ここからは、「トラウツボの釣り方」をご紹介します。
ただ、ウツボの釣り方とまったく同じなので、
- 釣り方(ぶっこみ釣り)
- 仕掛け(ぶっこみ仕掛け)
- 釣れる場所(浅い岩礁帯・漁港)
など、すべて共通しています。
下記の記事で詳しく解説しているので、トラウツボ釣りに興味をお持ちの方は参考にしてみてください。
ここでは、トラウツボを釣るコツについて経験をふまえてお話しします。
ひたすらウツボを釣ってトラウツボが混じるのを待つ
トラウツボとウツボは同じ釣り方・場所で釣れますが、言い換えると「釣り分けることが難しい」ともいえます。
ウツボの密度の方がはるかに高いため、ウツボを数釣りながらトラウツボが混じるのを待つ方法が一般的です。
ウツボ釣りを楽しめる人にとっては良いものの、トラウツボ単体に興味がある場合は苦労します。
トラウツボをサイトフィッシングで狙う
「トラウツボだけ釣りたい!」という方は、見ながら釣るサイトフィッシングがおすすめです。
タイドプール(潮だまり)のような浅い磯や漁港で、
- 水の透明度が高い
- 風が吹いていない
といった条件がそろえば、陸上からトラウツボとウツボを見分けながら釣ることができます。
釣り針に餌の青魚(サンマやイワシ)のぶつ切りを付けて、トラウツボを寄せつつ釣りましょう。
サイトフィッシングの場合は、イカよりも匂いが強く集魚力が高い青魚がおすすめです。
しばらくしてもトラウツボが寄ってこないようであれば、20mほど移動して再び餌を投入します。何度か繰り返してもウツボしか見えない場合は、場所を大きく移動するのも効果的です。
トラウツボがうまく寄ってきたら、鼻先に餌を落とすだけなので簡単に釣ることができます。
まとめ:トラウツボの特徴と生態・釣り方をご紹介!ウツボとの違いとは
トラウツボの特徴や生態、釣り方、そしてウツボとの違いについてご紹介しました。
見た目がきれいでかっこいいだけでなく味も良いので、興味のあるは釣って間近で観察してみてはいかがでしょうか。もちろん、食べてみるのもおすすめです。
トラウツボは身近な海にいることも少なくないので、興味があれば足を運んでみてください。