ネオンテトラは熱帯魚の中でも飼育しやすい魚です。
それでもアクアリウム初心者の方は、
- 水温や水質はどうしたらいい?
- ネオンテトラに合った製品はどれ?
- 他の魚と混泳させていいの?
など、わからないことが出てきます。
今回は、飼育方法のお悩みを解決するために、ネオンテトラの飼い方をご紹介します。
弱ったり、体調をくずしたりすることもなく、スムーズにネオンテトラの飼育を始めることができるので、ぜひ、ご覧ください。
目次
ネオンテトラは見た目がきれいな飼いやすい熱帯魚
ネオンテトラは赤と青のラインが特徴的な熱帯魚です。
大きさは小さいですが、群泳させるととても迫力があります。飼育方法も簡単なので、アクアリウム初心者の方でも安心して飼育できますよ。
特徴と大きさ・生態について
ネオンテトラは、熱帯魚に詳しくない人でも一度は目にしたことがあるほどポピュラーな熱帯魚です。
- 全長3〜4cm程度
- 背側に青、腹側に赤のラインが入る
熱帯魚の中でも丈夫な魚で値段も比較的安価なため、初めて飼育する熱帯魚として選ばれやすい魚で。
また、群れで泳がせると体のラインが一段と目を引き見応えがあります。性格も温和で、他の魚と混泳させやすいのも特徴です。
カージナルテトラとの違い
ネオンテトラに似ている魚として、カージナルテトラがいます。
一見、同じに見えますが、見た目と性格のどちらもネオンテトラと違いがあります。
1番の違いは体色です。ネオンテトラは赤いラインが尾から体の半分ほどで終わっていますが、カージナルテトラは尾から頭まで続いています。
また、個体差はあるものの、ネオンテトラよりカージナルテトラの方が赤色がより濃く出ます。
体格では、ネオンテトラは形丸みを帯びた印象を受けますが、カージナルテトラはスマートな個体が多いです。
体長にも違いがあり、ネオンテトラは3~4cmほどですが、カージナルテトラは4〜5cm程度まで大きくなります。
カージナルテトラの方が群れで泳ぎやすいといった特徴もあります。
カージナルテトラの飼育方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
≫カージナルテトラの飼い方と育て方!実例つきで飼育環境と混泳方法をご紹介します
ネオンテトラの飼い方とベストな製品選び!
ネオンテトラは飼育しやすい部類ですが、誤った水温・水質で飼育すると、体の発色がよくなかったり病気になったりと問題が出ます。
水質や水温はもちろん、飼育設備もしっかりと整った環境で飼育しましょう。
熱帯魚の飼育に必要なものは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
≫【手間いらず】熱帯魚の飼育に必要なものと失敗しない飼育用品の選び方
最適な水温と水質
ネオンテトラの飼育に適している水温は26℃前後で、25℃〜28℃までの水温を好みます。
水質は弱酸性の軟水が適しているので、pH6.0〜7.0に保つのが理想です。とはいえ、水質にうるさい魚ではないので、pH7.0前後であれば飼育できます。
水質のチェックには、こちらの試験紙がわかりやすいのでおすすめです。
水槽サイズは30cm~60cmがおすすめ
水槽サイズは30cm~60cmがおすすめです。
あまり小さいとネオンテトラならではの群泳ができませんし、90cm以上の水槽は高価で設置に労力が必要です。
水槽サイズと飼育できるネオンテトラの数の目安は、次のとおりです。
- 30cm水槽:15〜20匹程度
- 45cm水槽:30匹程度
- 60cm水槽:40匹程度
水槽に入れることができる魚の数は、メダカ程度の大きさの小型魚であれば、飼育水1Lにつき魚1匹が目安です。
おすすめの餌はフレーク状の人工飼料!
ネオンテトラの餌には、保存しやすく1回の量を調節しやすい人工飼料がおすすめです。
人工飼料には水に浮くフレーク状のものと、沈んでいく顆粒タイプの餌が存在します。
顆粒タイプの餌は、沈みきるとネオンテトラが気づかず、食べ残しにつながってしまうことも少なくありません。
フレーク状の餌であれば、しばらく浮いて沈むときもゆっくり沈下します。特に「ネオプロス」は水を汚しにくいおすすめの餌です。
餌の与え方は 1日1回2~3分で食べきる量が目安
餌の与え方は、1日1回2~3分程度で食べきる量を与えましょう。
餌を与えるタイミングは照明を点灯して、しっかり活動を始めてから与えるのがベストです。
もし、餌を与えすぎて残ってしまった場合は、網やスポイトなどを使って取り除きましょう。
そのまま放置すると水質が悪化して、コケが発生する原因になったり、病気につながったりする可能性があります。
餌を取り除くのが面倒な場合は、コリドラスやエビなど「お掃除生体」を一緒に飼育すると、餌の食べ残し処理してくれます。
底砂の選び方
熱帯魚に使う底砂には、次のような種類があります。
- ソイル
- 大磯砂
- 田砂
- サンゴ砂
サンゴ砂には水質を大きくアルカリ性に傾けるはたらきがあるため、ネオンテトラにはおすすめしません。
大磯砂もアルカリ性に傾けますがサンゴ砂ほどではないので、十分使用できます。粒がくずれず長期間使うことができる点もおすすめです。
水草を植える場合は、栄養が含まれているソイルもよいでしょう。
照明は一般的な明るさで十分
室内照明のみだと暗くて見えないことがあるため、水草を育てないとしても照明はあった方がよいです。
照明は、安価なもので十分飼育できます。水草を育てる場合には、水草用の照明を用意しましょう。
飼育設備をそろえるのが面倒な場合は水槽セットもおすすめ
飼育設備を1つずつそろえるのが面倒という方は、水槽セットがおすすめです。
熱帯魚の飼育に必要なものが一式セットになっています。
ネオンテトラの混泳について
ネオンテトラは温和な小型魚なので混泳しやすいです。
ネオンテトラを食べたり、攻撃したりする魚でなければ、一緒に飼うことができます。
ネオンテトラ同士の混泳は相性が良い
ネオンテトラは複数匹で一緒に泳ぐ習性があるので、同種の混泳は相性が良いです。
1匹よりも数匹一緒に入れることで、群泳を楽しむことができます。
他の熱帯魚との混泳は大きさと食性・性格次第
ネオンテトラは、同じサイズの魚であれば混泳が可能です。
ネオンテトラと相性が良い魚や生体は次のとおりです。
- カラシン類
- グッピー
- コリドラス
- オトシンクルス
- ローチ
- 小型のプレコ
- エビ
一方、ネオンテトラを食べてしまう肉食性の魚や縄張り意識が強く攻撃性が高い魚種とは混泳を避けましょう。
初心者の方が混泳させがちな魚種のなかに、
- ベタ
- エンゼルフィッシュ
- ディスカス
といった魚がいますが、攻撃したり、食べたりする可能性があるのでネオンテトラとの混泳はおすすめしません。
ただ、相性が悪い魚であっても、水草や流木といった隠れ家を入れてあげれば混泳できることもあります。
≫グッピーの飼い方を完全解説!飼育に必要なものと餌・混泳・繁殖方法のすべて
≫オトシンクルスの飼い方のすべて | 最適な飼育環境と混泳相手の選び方
ネオンテトラの繁殖方法
ネオンテトラは繁殖がとても難しい魚ですが、不可能ではありません。
繁殖の方法として、まず幼魚を購入して雌雄を判別できる25㎜前後まで成長させます。
次にオスとメスを見分けます。
- オスとメスの特徴
- メスは体が大きく丸みを帯びており、オスは細くスマートな形をしています。
その後、ペアを産卵用の水槽に移しましょう。産卵用に30cm水槽を用意して、暗い環境に設置します。
次に産卵床としてシュロ網やウィローモスを底に入れて、水温と水質を固定します。水槽用ヒーターを使って、水温を26℃に調節しましょう。
水質は、pH6.5前後の弱酸性にします。
チェックポイント
ネオンテトラは繁殖可能な状態になると、オスがメスを追いかけ回して次第にペアで泳ぐようになります。
また、抱卵しているメスは、餌の有無に関係なくお腹が膨れます。
産卵が近づくと底でじっとして動きが少なくなります。呼吸が速くなったり、動きがピタッと止まったりなど、落ち着きがなくなることも少なくありません。
その後、メスが底砂に卵を生みつけ、オスが放精して受精させます。1回の産卵で30個前後の卵を生みます。
稚魚の世話について
親に卵を食べられないよう、産卵後はすぐに元の水槽に移動させましょう。
卵はおおよそ2〜3日で孵化します。エアレーションをして、毎日水槽全体の1/4ほどの水を交換しましょう。
卵が孵化して稚魚が生まれたら、3日後から餌をあげ始めます。初めはゾウリムシ(インフゾリア)かPSB(とても小さいバクテリア)を与え、5日後あたりからブラインシュリンプを与え始めましょう。
稚魚は生後1ヶ月ほどで親魚と混泳させることができますよ。
ゾウリムシやブラインシュリンプについては、こちらのメダカの記事で詳しく解説しています。
≫メダカ稚魚の飼育完全ガイド!最適な餌・水換え・飼育容器と生存率を上げる方法
ネオンテトラを入手するならアクアショップか通販がおすすめ
ネオンテトラは、アクアショップや通販で購入することができます。
アクアショップは、現在与えている餌や飼育環境を店員の方に聞くことが可能です。
一方、通販は店舗に足を運ばなくても入手できますが質問はできないので、事前に飼育方法を調べてから購入する必要があります。
熱帯魚や飼育用品を通販で入手するときの注意点と安く購入する方法は、こちらの記事で解説しています
≫熱帯魚・メダカ・金魚・飼育用品を通販で買うときの注意点 | 失敗せず安く購入する方法
まとめ:ネオンテトラの飼い方とベストな製品選び!水槽サイズ・餌・混泳相手の選び方
ネオンテトラの飼育方法からおすすめの混泳相手・繁殖方法までご紹介しました。
ネオンテトラは比較簡単に飼育できますが、誤った飼育方法では思うように成長してくれないこともあります。
飼育設備や環境を整えて、健康的に発色よく育つよう飼育していきましょう。