冬の琵琶湖は、「ワカサギすくい」をするために多くの人が足を運びます。
他のアウトドアがオフシーズンのなか、すくって楽しい、食べておいしいワカサギすくいの人気が高まってきています。
ワカサギは網1本あれば簡単にすくえますが、なかなか経験することがないだけに、
- 初心者でもワカサギを簡単にすくえる方法はある?
- ワカサギすくいの場所やポイントはどこ?
- おすすめの時期や時間帯っていつ?
といった疑問を抱く人は少なくありません。
そこで今回は、捕まえやすい場所(ポイント)や時期・時間帯をふまえて、琵琶湖のワカサギすくいをご紹介します。
ワカサギのすくい方がわかると、冬の暇な時期のアウトドアとして友人や家族と楽しめます。もちろん、おいしい天ぷらや塩焼きを味わうことも可能です。
網1本を使い、2時間前後かけて50~100匹程度捕まえていた方法をご紹介するので、ご覧になってみてください。
目次
初心者でも簡単に楽しめる琵琶湖のわかさぎすくい
琵琶湖のワカサギすくいは簡単なので、初心者の方でも安心して挑戦できます。
滋賀県内はもちろん、
- 大阪府
- 京都府
- 岐阜県
- 愛知県
からもアクセスしやすいため、時期になると多くの人でにぎわう人気のアウトドアです。
釣りのように竿や仕掛けを用意する必要がなく網1本あれば楽しめるので、始めるハードルが低いのも嬉しい点です。
食べても抜群においしいことから、琵琶湖の冬の味覚を味わうために足を運ぶ人も少なくありません。
ワカサギすくいに必要なものは網とヘッドライト
ワカサギすくいに必要なものは、
- 網1本
- ヘッドライト
この2つのみです。
網はホームセンターや釣具屋で入手できるものでかまいませんが、網の上部にガードがあるタイプを選びましょう。網がむき出しのものは、砂や砂利に擦れて穴が空いてしまいます。
網の形は追い込むときに隙間ができにくい、三角タイプがおすすめです。伸縮できるものであれば、少し沖にいるワカサギをすくうことができます。
とても大きな網を使う人もいますが、初心者の方にはおすすめしません。重く負担になるうえに、素早いワカサギを追いづらくなります。たしかに、最盛期のたくさん集まっている状況なら効率的ですが、ワカサギが散っている場合は扱いづらさが目立ちます。
ヘッドライトは、できるだけ光量の強いものが向いています。
できるだけ明るいヘッドライトを用意して、しっかり照らしながら捕まえた方が確率は高いです。ワカサギのすくい方は後ほど、詳しく解説します。
≫ガサガサ・魚捕りにおすすめのタモ網2選と選び方【結論:2本で十分です】
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ワカサギすくいに用意すると便利なもの
必要ではありませんが、あると便利なものをご紹介します。
- 長靴やウェーダー
- クラーボックスや発泡スチロール
- 防寒着
波打ち際ですくうので、長靴があった方がよいです。濡れないだけでなく、沖に逃げようとするワカサギを少し水の中まで追いかけて捕まえることができます。
腰まであるウェーダー(胴長)があれば、さらに捕まえやすくなります。
食べるために、すくったワカサギを持ち帰る場合は、クーラーボックスや発泡スチロールを用意しましょう。
とくに遠方から来ている場合は、帰宅中に車内の暖房で温まってしまうため、保冷するためにもあった方がよいです。
冬なので、雪を入れれば冷やして持って帰ることができます。クーラーボックスや発泡スチロールは大きく邪魔になるので、現地ではビニール袋などに入れて車に戻ったら移すようにしましょう。
ワカサギすくいは、真冬の1番寒い時期がハイシーズンです。上着などはもちろん、帽子やフェイスガードといった防寒対策も忘れないようにしてください。
琵琶湖のワカサギを網1本で簡単にすくう方法
ここからは、ワカサギのすくい方を実際の手順どおりにご紹介します。
難しいことはなく、すぐに慣れるのでご安心ください。
手順1:ヘッドライトで照らしてワカサギを探す
初めに、岸際をヘッドライトで照らしてワカサギを探しましょう。
ワカサギは、岸から50cm~2m程度の範囲にいることが多いです。それ以上遠くにいることもありますが、照らして網をかまえるまでに逃げてしまうことも少なくないため、近場にいるワカサギが狙い目です。
ヘッドライトは広範囲ではなく、狭い範囲を照らすようにします。広範囲を照らすと周囲のワカサギが警戒して、沖に逃げやすくなります。
手順2:ワカサギよりも沖側に網をかまえる
ワカサギを発見したら、一度ヘッドライトを違う方に向けて網をかまえる準備をしましょう。
照らしつづけると、ワカサギが警戒して逃げやすいです。準備ができたら、照らすと同時にワカサギよりも沖側に網をかまえます。
上の動画は、明かりに気付いて逃げようとする際中のワカサギです。
手順3:手前に網を引っ張り上げる
沖に網をかまえると逃げようとするワカサギと網が向かい合うので、そのまま素早く岸にずり上げます。岸にあげてしまえば逃げることもありません。
この繰り返しでワカサギをすくうことができます。
ワカサギのなかには左右に移動する逃げるのが上手いものもいますが、最後には沖に逃げようとするので、網を左右に動かして沖に逃げないようガードすると捕獲率がグッと上がります。
手順4:時間を空けてもう一周する
岸際を一通り歩いたら、時間を空けてもう一周することをおすすめします。
少し時間を空けると、また集まってくるので同じようにすくいながら岸際を歩きましょう。場所を変えると無警戒のワカサギがいるため、移動もおすすめです。
琵琶湖のワカサギすくいの場所やポイントの探し方
琵琶湖でワカサギをすくうためには、「ワカサギが集まる場所」で網を振ることが重要です。
ワカサギは産卵するために岸際にやってきますが、琵琶湖のどこでもいるわけではありません。主に「北湖西岸」に集まります。
北湖西岸とは
北湖は琵琶湖大橋より北側で、西岸は文字通り西側の岸です。市では大津市~高島市あたりになります。この範囲であれば、大半の場所にワカサギがいます。
ここからは、場所やポイントの探し方を具体的にご紹介していきますので、ぜひ、ご覧ください。
河口や水路の水が流れ込んでいる場所がおすすめ
ワカサギは河川の水が流れ込んでいる場所に多く集まるので、河口が1級ポイントです。
河口だけでなく少し離れた場所までやってくるため、河口を中心に近くの浜を探しましょう。ただし、河口は有名ポイントだけに多くの人が集まります。
トラブルにつながることもあるため、ワカサギが集まる場所や条件を把握しておいて、人の少ないポイントを探すことをおすすめします。
河口でなくても、ちょっとした水路の水が流れ込んでいる場所にもワカサギが多く集まります。河口ほどではありませんが、2~3時間で50~100匹程すくえる場所です。
こちらは人が少ないので、マイペースにワカサギすくいを楽しみたい方におすすめです。
砂浜や粒の小さい砂礫のある場所に集まる
ワカサギは、砂浜や粒の小さい砂礫のある場所に集まります。
上の写真のような砂・砂礫のある場所が理想です。大きめの石や岩がある場所は不向きなので避けましょう。
ワカサギがいたとしても、石や岩の隙間に逃げ込みますし、網が引っ掛かって上手く追い込むことができません。河口や水路の流入場所は砂が堆積しやすいので、その点でもおすすめです。
琵琶湖のワカサギすくいの時期と時間帯
琵琶湖のワカサギは毎年冬になると岸に集まってきますが、時期によって数が大きく変わります。
遠方から足を運ぶ場合は、何度も挑戦することが難しいと思いますので、失敗しないためにはベストシーズンを選ぶことが重要です。また、時期だけでなく時間帯も関係します。
- ワカサギが岸に集まるベストシーズン
- ワカサギがよってきやすい時間帯
この2点について、琵琶湖に毎日通った経験をもとに解説します。
ワカサギが岸に集まるのは冬の1~3月まで
ワカサギが岸に集まるのは、冬の1~3月初めです。
高確率ですくいたいならベストシーズンをおすすめします。ベストシーズンは1月後半~2月終盤です。
1月の10日頃からポツポツ現れ始め、20日頃には安定して捕まえられるようになります。1月の後半から2月に入れば数はさらに増え、100匹以上すくえることも珍しくありません。
3月に入ると少しずつ数が減ってくるので、遅くとも2月中に足を運んでみてください。
チェックポイント
※ワカサギが岸に集まる時期は年によって多少前後します。
ワカサギすくいにおすすめの時間帯は20時から夜明け前まで
ワカサギは夜になると岸に集まるので、日没から夜明け前までがおすすめの時間帯です。
日没後すぐに集結するわけではなく少しずつ増えていくため、20時以降がよいでしょう。19時でも少しはいますが、数は多くありません。
空が明るくなってくる夜明け前まで狙うことができるものの、たくさんの人のライトに照らされると警戒して集まりが悪くなります。
できれば20~24時の警戒心の薄い時間帯に専念した方が効率がよいです。また、時間帯が遅くなれば人が増え、さらに警戒しやすくなるため、早い時間帯ほど捕まえやすくなります。
ワカサギすくいに適した天候や風の条件
琵琶湖のワカサギすくいは、「目で見てすくう」のが基本です。
天候や風によっては湖面や水中が見えづらく、ワカサギをすくうのが難しいこともあります。琵琶湖に行ってから後悔しないためにも、ワカサギがすくいやすい条件を把握しておきましょう。
雨や雪が降っていない無風の日がベスト
ワカサギすくいに適した条件は、
- 雨や雪が降っていない
- 無風
この2つです。雨や雪が降ると湖面が荒れてワカサギが見えづらくなります。風が吹いても波立って見えなくなるので要注意です。
また、雨や風によって水が濁ることも少なくありません。そうなるとワカサギすくいは困難なので、前もって天気を確認してから足を運ぶようにしましょう。
守ってほしい琵琶湖のワカサギすくいのルールとマナー
琵琶湖のワカサギすくいに挑戦する方は、ルールとマナーを確認しておきましょう。
ワカサギすくいは人気なので、多くの人が一ヶ所に集まります。周囲の人に配慮しないとトラブルにつながることもあるため、事前に注意点を把握しておくことが大切です。
駐車場所に気を付ける
車は駐車可能な場所に止めるようにしましょう。
むやみに止めると近隣住民や通行の邪魔になります。また、琵琶湖周辺は駐車禁止で取り締まられることも珍しくありません。
数十匹のワカサギのために1万円以上支払うことにならないためにも、駐車可能な場所やコインパーキングに止めることをおすすめします。
住宅が近い場所では大声で騒がない
ワカサギがすくえる場所の近くには、住宅があることも少なくありません。
ワカサギが集まる時間に合わせると、どうしても夜の遅い時間帯になるので、迷惑にならないよう大声で騒がないようにしましょう。
近くに人がいるときは一声かける
すでに人がいて後から場所に入るときは、声をかけるようにします。
とはいえ、あいさつすれば入っていいわけではなく、
- 距離を空ける
- 進行方向に入らない
この2点を守るようにしてください。近くでヘッドライトを照らすとワカサギが集まりづらくなって迷惑になります。
また、歩きながらすくっている人の進行方向に入ると、後ろ側がすくえる確率がガクッと下がります。トラブルになる確率が高いため、先行者がいる場合は離れてすくうようにしましょう。
ヘッドライトで人を照らさない
ヘッドライトは思った以上に光量が強いです。
暗い環境に目が慣れているところをヘッドライトで照らされると非常にまぶしいので、近くに人がいる場合は必ず消灯しましょう。
釣り人に近付かない
釣り人が近くにいる場合は、近付かない方がよいです。
ワカサギを狙っているのは人間だけでなく、ブラックバスもワカサギを食べにやってきます。それを釣るためにに多くの人が琵琶湖に足を運びますが、ワカサギすくいとバス釣りは相性がよくありません。
夜間のブラックバスは光を警戒するため、ヘッドライトで照らされると釣れなくなってしまいます。
争いを防ぐためにも先行者を優先するようにしましょう。
琵琶湖のワカサギは食べても抜群においしい!
琵琶湖のワカサギはすくって楽しいだけでなく、食べても抜群においしい魚です。
クセのない食べやすい味とホクホクとした食感が相まって、「いくらでも食べられる」という人も少なくありません。産卵のために集まったメスは卵を持っているので、プチプチとしたよい食感を楽しむこともできます。
- 塩焼き
- 天ぷら
- 唐揚げ
- 南蛮漬け
といった料理と相性がよいです。
ザッと洗って砂を落として、キッチンペーパーで水気を取れば下処理完了です。他の魚のようにウロコや内臓が気にならないので、処理せず食べることができます。
テレビなどで釣ったそばから天ぷらにしていますが、調理せずそのまま食べられるワカサギだからこそです。ただ、内臓が苦手な方は、取り出した方が食べやすいです。
その日に食べ切れない場合は水気を取った後、ジップロックに小分けにしておくと好きなときに食べられます。
【まとめ】琵琶湖のワカサギすくい完全攻略!おすすめの場所と時期を元滋賀県民が解説
おすすめの場所(ポイント)や時期・時間帯をふまえて、琵琶湖のワカサギすくいをご紹介しました。
琵琶湖のワカサギすくいは、網1本とヘッドライト1つあれば気軽に楽しめるアウトドアです。ここでご紹介したすくい方と場所の選び方、ベストシーズンをもとに琵琶湖に足を運んでいただければ、成功する確率がグッと上がります。
すくった後は、おいしく食べることもできるので、冬にできる貴重なアウトドアの1つとして琵琶湖のワカサギすくいに挑戦してみてください。