飼い始める前に見ておきたい金魚の屋外飼育に必要なものと選び方

金魚は室内の水槽で飼育するイメージがありますが、屋外でも飼える魚です。

ただ、魚を飼育した経験がない場合は、

  • どのぐらいの飼育容器で何匹の金魚が飼える?
  • 底砂やエアレーション(ぶくぶく)は必要?
  • 飼育用品の種類が多くて必要なものがわからない

といった疑問が浮かんできます。

そこで今回は、金魚の屋外飼育に必要なものと選び方をご紹介します

不要なものを買わずに済んだり、飼育用品の選定ミスで金魚に悪影響を与えたりすることがなくなるので、ご覧になってみてください。

高橋
小学生のころから金魚を飼育していて、現在は金魚だけでなく、メダカや熱帯魚、日本淡水魚を飼育しています。飼育経験をもとに、金魚の屋外飼育に必要なものを解説していきます。

金魚の屋外飼育に必要なものと選び方

金魚の屋外飼育に必要なものは次の7つです。

  • 飼育容器
  • フタやすだれ
  • 水換え用のホースとバケツ
  • 水温計
  • カルキ抜き

それぞれの必要性と選び方を具体的に解説していきます。

底砂やエアレーション、水草といった必要ではないものの、あると便利なものは後ほどご紹介します。

飼育容器

金魚の家とも呼べるのが飼育容器です。

屋外飼育では常に日光にさらされるため、

  • トロ舟
  • FRP水槽
  • 発泡スチロール
  • 睡蓮鉢(すいれんばち)

といった日光による劣化に強い飼育容器を使います。

トロ舟

トロ舟は大きさを選びやすいうえに安価なので、初心者の方にもおすすめです。

FRP(繊維強化プラスチック)水槽はとても丈夫ですが、値段が高いです。本格的に長期間飼育したい場合に向いています。

発泡スチロール

発泡スチロールは断熱効果が高く、夏の高水温や冬の冷気を和らげる効果があります。

あまり大きなものがないため、少数の金魚を安定して飼育したい方向けです。

睡蓮鉢は陶器なので丈夫ですし見た目もきれいですが、落としたり、ものが当たったりすると割れる心配があります。水量が多いものは値段が高くなりがちです。

  • ガラス水槽
  • プラスチックケース

といった飼育容器は日光に弱いため、屋外飼育では使わないようにしましょう。

高橋
ガラス水槽のガラス自体は問題ありませんが、接合部のシリコンが劣化して水漏れにつながります。プラスチックケースは、持ち上げようとしたら割れてしまうほど劣化することも珍しくありません。
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飼育容器の大きさの選び方

飼育できる金魚の数は、飼育容器に入る水量によって決まります

目安は、金魚1匹に対して7Lです。

  • 10L入るバケツ:1匹、多くても2匹
  • 30L入るトロ舟:4~5匹
  • 60L入るFRP水槽:8~9匹

※金魚の大きさは5cm程度を想定、10cm程度なら上記の半数が目安です

あくまで目安なので、多少違っても問題なく飼育できます。ただし、目安より1.5~2倍の数を入れると明らかに多いため、控えましょう。

またこの目安は、エアレーションがあることが前提です。

金魚の数が多いと水中の酸素を消費して酸欠(酸素不足で弱る)になりやすくなるため、エアレーションがある方が安全です。

エアレーションがない場合は、目安の半数ほどが無理なく飼育できる金魚の数になります

とはいえ、必ず失敗するものではないため、1匹あたり7Lを目安にして、

  • 口をパクパクさせる
  • 水面付近でフラフラと泳ぐ

といった酸欠の症状が現われていないか確認しながら金魚の数を加減しましょう。

フタやすだれ

飼育容器にフタをしないと、

  • 鳥類:カラスやカワセミなど
  • 哺乳類:アライグマやハクビシンなど

といった天敵に狙われる危険性があります

金魚はよく目立つため、標的にされることも少なくありません。飼育容器にフタをして安全な場所を作ってあげましょう。

高橋
ただ、フタで密閉してしまうと酸欠になって弱ってしまうため、必ず隙間を作るようにします。飼育容器の1/3~1/2が空いていれば問題ありません。

フタも良いですが、すだれがあると開けたり閉めたりできるので便利です。

夏の強い日差しや冬の雪を防いで水温変化を和らげることもできます。

またフタがあると雨を防げるので、雨水による水質や水温の変化を抑えることが可能です。

短時間に環境が急変すると、体調不良につながるため注意しましょう。

金魚の体調不良の原因と対策は、こちらの記事をご覧ください。

≫金魚が動かない10の原因!底や水面でじっとして元気がないときの対策

水換え用のホースとバケツ

汚れた水は体調不良につながるため、水換えする必要があります。

水換え専用のホース「プロホース」があれば、手押しポンプを数回押すだけで水を吸い上げて排水できるので便利です。底砂も一緒に掃除できます

飼育容器のすぐ近くに排水できない場合は、バケツに一度排水した後に水場まで行って捨てましょう。

金魚水槽の水換えについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

≫金魚水槽の水換え方法と理想的な頻度・水量を解説!1ヶ月に何回がベスト?

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金魚を移動させるときに使います。

最初に金魚が入っていた袋や容器から飼育容器に移すときに必要ですし、複数の飼育容器を移動させることがあれば用意しておきましょう。

高橋
飼育容器の底にたまったゴミをすくったり、失敗して入れすぎた餌を捨てたりする場合にも便利です。
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水温計

水温計は、金魚の体調を判断するのに重宝します。

金魚は水温によって動きや餌の食べ方が変わります

  • 33℃を超えて動きが悪い
  • 10℃前後になって餌を食べない

水温計がなければ金魚の異変が水温によるものか、体調不良や病気なのか判断が難しいです。

金魚の体調を管理しやすくなるので、1つあっても損はしません。

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カルキ抜き

水換えには水道水を使いますが、そのままでは魚に有害な塩素が含まれているため、カルキ抜きで除去する必要があります。

固形と液体タイプがありますが、水換えに使う水量によって添加量を調節しやすい液体タイプがおすすめです。

金魚を育てるためには、餌が欠かせません。

冷凍餌や生き餌など種類がありますが、乾燥していて保存も簡単な人工飼料がおすすめです。

金魚の健康に大切な栄養バランスまで考えて作られているので、これ1つで飼育できます

金魚におすすめの餌と餌やりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

≫【厳選】金魚におすすめの餌7選!体型・成長・コスパ・色揚げに特化した餌の選び方

≫金魚の餌やりは1日何回がベスト?餌の頻度・量と与える時間帯について【季節で変わる】

金魚の屋外飼育にあると便利なもの

ここからは必要ではないものの、あると便利なもの、金魚の健康に役立つものをご紹介します。

底砂

金魚は底砂を敷かなくても問題なく飼育できます。

底砂がない方が底にたまったゴミを掃除しやすいこともあります。

ただ、底砂を入れることで、

  • 見た目が良くなる
  • バクテリアの住処になり水質が安定しやすくなる

といったメリットがあるので、鑑賞性を高めたかったり水質の変化を少なくしたかったりする場合にはおすすめです。

高橋
底砂があると殺風景ではなくなりますし、水草を植えられるメリットもあります。ただし、金魚は水草を食べてしまうため管理が難しいです。

また、熱帯魚やメダカの飼育によく使われるソイルは金魚がつついて粒をくずしてしまうため、

  • 大磯砂
  • 川砂

といった砂利がおすすめです。

大磯砂

とくに大磯砂は安価で入手できますし、掃除もしやすい金魚飼育では定番の底砂です。

川砂はより自然な雰囲気を演出したい場合に向いています。

金魚におすすめの底砂は、こちらの記事で詳しく解説しています。

≫金魚水槽におすすめの底砂7選!砂利・砂・ソイルの選び方と相性

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エアレーション

エアレーションは水中に酸素を供給して酸欠を防ぐ効果があります。

とはいえ、金魚の数を少なめにしていれば水面からの酸素供給でも十分飼育できるので、必要ではありません。

高橋
飼育容器の選び方でご紹介した、金魚1匹に7L程度の水量を目安に飼育したい場合は用意しておきましょう。

エアレーションには電源が必要なので、飼育容器の置き場所をコンセントに近付ける必要があります。

もしくは、ソーラー式のエアーポンプを使うのも1つの手です。ただし、天気によって稼働しないこともあるので、念のため電池式のポンプが1つあると安心です。

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水草

金魚は水草を食べてしまうため、必須ではありません。

食べられることを前提として、アナカリスやマツモといった繁殖速度が速い水草を入れるのはおすすめです。

高橋
すべて食べられると繁殖できないので、バケツなどに隔離して増やして必要なぶんだけ金魚容器に入れるようにしましょう。

水草は隠れ家になりますし、金魚がおやつとして食べることもできます。

アヌビアスナナと金魚

アヌビアスナナやアマゾンソードなど葉が硬い水草であれば食べられませんが、上から見る屋外飼育ではあまり目立たない室内飼育向きの種類です。

スイレンは見た目がとてもきれいですが、育成にはコツがあります。

金魚水槽におすすめの水草は、こちらの記事をご覧ください。

≫金魚におすすめの水草9選!繁殖力が高い&食べられない種類選びが重要

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金魚の屋外飼育の始め方

必要なものが準備できたら、次の順序で屋外飼育を始めます。

  1. 飼育容器を設置する
  2. 容器に水を入れる
  3. 1週間ほど待つ
  4. 水合わせをして金魚を入れる

簡単に見えますが、飼育容器の置き場所の選び方や水合わせなど、金魚の飼育を安全に始めるコツがあります。

金魚の屋外飼育の始め方は、こちらの記事で具体的に解説しています。

まとめ:飼い始める前に見ておきたい金魚の屋外飼育に必要なものと選び方

今回は、金魚の屋外飼育に必要なものと選び方をご紹介しました。

屋外飼育は室内飼育と比べて用意するものも少ないので、始めやすい飼育スタイルです。

とはいえ、準備不足だと後から慌てたり、失敗してしまったりすることがあるため、

  • 飼育容器
  • フタやすだれ
  • 水換え用のホースとバケツ
  • 水温計
  • カルキ抜き

この7つは前もって用意しておきましょう。

金魚の屋外飼育の始め方は関連記事でもご紹介しているので、ご覧になってみてください。

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